我々日本人は、様々な国内メディアが発信する「世界に誇る日本の技術」、「技術立国日本」などの言葉をよく見たり聞いたりするが、果してそうか。 国際的にも通じる話なのか、時折疑問に感じながらも、国内にいるとそんな疑問も何となくメディアの主張に流されてしまう。
米国にTechnologyReview.comという技術情報サイトがある。 このサイトを運営する会社のオーナーはマサチューセッツ工科大学だ。 Technology Reviewという媒体自体は1889年に創刊された雑誌である。 これをインターネット用に構築したサイトが、TechnologyReview.com。 このサイトには、英語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、そして中国語と5カ国後で情報発信をしている。
ここには日本語はない。 世界で日本語を理解する総人口とドイツ語あるいはイタリア語の総人口と何れが多いか判らないが、日本語が無いのは少し寂しい感じがする。 日本人の側に、世界の技術情報を日本語で理解する必要性はないというおごりが有るのかもしれない。
日本の技術情報は時折、このTechnologyReviewで取り上げられているようであるが、余り多くはない。日本には魅力的な新しい技術がないのか、それとも日本からの情報がTechnologyReview.comの執筆者達に届かないだけなのか。 いずれにしても、我国の技術情報が日常的に或いは体系的に彼らの目に触れるようになっていないことだけは確かなようだ。
何時もこのブログで書くことだが、先ずは我国技術情報を世界へ向けて自ら発信する手だてをつけること、そして我々は世界の技術情報を日常的に手に入れる手段を構築するべきこと、もはや焦眉の急の様に感ずる。
9/16/09
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