現存する日本最古の木造建築物といえば、国宝であり世界文化遺産にも登録されている法隆寺、その五重の塔は築1300年を経過するという。 釘を一本も使わず木材の切り組と塔の中心を成す心柱で柔構造を構成しているとの事。 高さ約32メートル、檜による木造建築が筑後1300年もの間地震や台風にも耐え今も建つのは、実に不思議な気がする。 この柔構造は現代建築技術にも応用されているそうだ。 その普遍的な構造技術も素晴らしいが、1300年もの間朽ちることなく構造を支え続けている檜、檜の持つ特性もあるのだろうがその木材保存技術も驚異的だ。 鉄筋コンクリートによる現代建築物の寿命は100年位と言われている。 現に、最近米国で大きな橋が崩落した話は未だ新しい。 法隆寺の五重の塔、その寿命はまだまだ尽きないだろう。数百年後或いは千年後も現在のままの姿であるかもしれない。 福田総理が提唱する『200年住宅』、日本古来の建築技術を生かせば訳も無いことのようにも思えてくる。 平成19年10月31日